従業員・取引先との関係の引継ぎが永続のポイント
従業員・取引先との関係の引継ぎが永続のポイント
企業が永続的に繁栄していくためには、経営理念の承継はもちろんのこと、従業員や取引先との関係の引き継ぎも大切です。
経営者が優れた人物で、経営的にも長けていたとしても、人間が一人でできることには限界があります。やはり現場で従業員たちが汗を流してくれるからこそ、日々の業務は回っていくし、売上や利益も出てくるのです。仕入先や納品先の企業、融資をしてくれる金融機関なども、永続していくうえで絶対に欠くことのできないパートナーです。
親から子へ、そうした大切な人間関係を受け継ぎ、若い経営者と力を合わせることができれば、その企業は世代交代でもペースダウン・パワーダウンすることなく、むしろ若返って加速していくでしょう。
反対に、後継者が感情に任せて先代からの従業員を追い出し、取引先との関係を切ってしまう′′暴君′′である場合は、そう遠くない未来に痛いしっぺ返しがきっと待っているはずです。
後継者に人格が足りず、周りから見放されてしまうケースというのも厳しいものがあります。ビジネスは人がするものですから、肝心の「人」がついてこないというのは致命的です。
この後、従業員や取引先との関係をうまく承継できなかった失敗事例が出てきます。それぞれの親子がどこで、どんな失敗をしているか、よく観察してください。そして、経営者親子、従業員、取引先の三者が全員ハッピーになれる事業承継の方法を考えていきましょう。